私がユタ州ヘルパーという町に、2週間ほど滞在した時のことです。そこは、まさに砂漠の真ん中。とにかく暑く、乾いた風が吹き抜ける場所でした。
ある日、町の岩石屋さんに立ち寄ってみたんです。ユタ州で採れる石のコーナーに、ひときわ存在感を放っていたのが「モキマーブル」。まるでそこに座って待っていたかのように、どっしりと構えていました。
ちなみに、ヘルパーの町には意外と楽しめる博物館もあります。あさはらともじろさんという方が1905年にこの町に来て、写真家として、また鉄道建設にも関わったそうです。館内には彼にまつわる貴重な展示品や、町の歴史を感じさせるアイテムがたくさん並んでいました。
岩石屋さんの目の前には、ユタでは珍しい「バランスストーン」が見えます。アリゾナではよく見かけるこの形状の石も、ユタでは地元の人々にとって特別な存在のようで、「バランスストーン」と呼ばれ愛されています。ユタからデンバーへ抜ける道沿いからも見えるかもしれません。ただし、ちょっと見逃しやすい場所なのでご注意を。
さて、本題のモキマーブルです。
店内でペンデュラムを使って何かを試しているスタッフさんに話を聞くと、この石は「ナバホ・サンドストーン(Navajo Sandstone)」という砂岩からできていて、表面は赤鉄鋼(ヘマタイト)で覆われ、黒いボール状の酸化鉄で構成されているとのこと。なんと、2億2千万年以上前の地層から生まれたと言われています。
インディアンやアステカ族をはじめ、さまざまな民族により、古くから儀式や呪術の道具として使われてきたそうです。派手さはありませんが、手に取ると「ただものではない」存在感があります。
店員さんに教えてもらった通り、右手に男石、左手に女石を持って瞑想してみました。
深く、深く、深く…意識が静かに落ちていくような感覚。まるで、インディアンたちがなぜこの石を儀式に使っていたのか、その理由が少しだけわかった気がしました。
「もっと落ち着いて行動せんといかんぜよ!」
そんな風に、土佐弁(?)で叱咤されているような感覚すらありました。不思議ですが、心が静かになり、地に足がついていくような、強いグラウンディングの力を感じます。
ちなみに、モキマーブルは現在、ユタ州の国立公園に大量に転がっているのですが…勝手に持ち帰るのは禁止です!誰も見ていないからといっても、自然への敬意を忘れてはいけません。
今回手にしたのは、直径5cm・重さ160gのサイズ。しっかりとした存在感があり、がっつり瞑想したいときにぴったりです。素材が鉄なので、ヘマタイトやトルマリン、オニキスのようにグラウンディング向きの石です。
長時間、手に持って瞑想していると、石の香りが手に移るほどの密着感。自然とのつながりを手のひらで感じられる、そんな体験ができます。